私は鹿児島の海がある街で育ちました。父親は趣味がダイビングで、休日になると友人と海に潜りに出かけ、きれいな魚の写真を撮っては、家で待っている私たち兄弟に、その写真を見せてくれました。写真を見せながらうれしそうに海の様子を語る父親の姿は、とても印象に残っています。そしていつしか私もダイビングをしてみたいと思うようになっていたのです。
私が初めてダイビングを経験したのは、大学生になった年でした。家族で沖縄旅行に行った際に、父親のすすめでダイビングを行ってみました。インストラクターに連れられて、海の中にある縄のようなものをたどって、海に潜る方法でしたが、沖縄の海は美しく、カラフルな魚が周りをたくさん泳いでいて、とても驚いたのを覚えています。父親はダイビングライセンスを持っていたので、友達と自由に好きなところに潜りに行っていました。それを見て私もいつか自由に対してみたいと思っていました。
そして私は社会人になりました。仕事が慣れてきた3年目の夏休みに、有給休暇と夏休みを利用して、ダイビングライセンスを取得しようと考えました。いろいろ調べてみると、沖縄に最短1.5日で、格安でダイビングライセンスが取得可能なスクールがあると知り、そこにお世話になることを決めました。
なぜ安いのかと聞いてみたところ、それは事前学習が理由でした。事前に教材が送られてくるので、それを使って自分で家で学習することで、時短講習が可能になるということでした。私は事前学習に挑戦しようと思いましたが、本当にできるかどうか不安でした。しかしどうしてもライセンスを取得したいという思いと、もしもできなければ現地で学科講習を受ければよいと考え、このスクールを受講することを決めました。
予約を行うと教材が自宅に送られてきてました。テキストも分かりやすく、どうしても取得したいという思いから、一生懸命勉強をしました。
そしていよいよ夏休みに入り、スクールにお世話になる日がきました。空港に12時ごろお迎えに来てくれて、すぐに海洋実習に入りました。足の着く深さで基本的な講習を行い、合計で2日間で4回ほど潜りました。2日目に確認テストを行い、無事に女性の私でもダイビングライセンスを取得することができました。
ライセンスを取得したことで、その夏休みに私は初めて、父親とダイビングをすることができました。自由に好きなところに行けるので、これまでのダイビングとは異なり、わたって違った楽しさを味わうことができました。